IABCの魅力はやはり「人」
ジャパンチャプター代表の雨宮です。
日本でも少しずつ「コミュニケーション・プロフェッショナル」という職能に対する関心が高まってきているのを感じています。
現在、日本では参加登録されている方が30人弱と小さな団体ですが、1年ほど運営してきて、集まってきているメンバーの固有の特性があるな、と感じています。
それは、みなさん「決断と行動が早い」ということです。
これだけ変化が早い世の中ですので、今までどおりの仕事、役割ではじゅうぶんにその役目を全うしづらいばかりか、キャリアモデルを作ることもできず、数年で他の部署へ異動、という方も少なくないなか、自律型とでもいうのでしょうか、自ら判断し、部署や上下、社内外のハードルを越え、自ら関係を築き、調整する能力に長けているような気がします。
予算や人数や権限や知識がないといって立ち止まるのではなく、どこからコマを進めていけばビジネスや組織の目標達成に貢献できるのかを設計し、アクションを取っています。
もちろん自身の立場も含めてリスクやチャレンジは取らなければならないでしょう。しかも先の震災で活動の自粛が余儀なくされたり、予算や人員の再配置があったり、それでもひるまず地震で行動していける方が少なくないのです。
こんな最中ですから、今年のワールドカンファレンスは、日本チームはまた孤独だなあと思っていたのですが、なんといままでで最大、7人もの方が参加してくれました。しかも5人は初参加。この方々の積極性がすごかったのは前にもお伝えしたとおりです。
まだ立ち上げたばかりですが、3年後、5年後を見据えてどのように活動していくかを考えながら、いくつかのイベントを計画しているところです。夏から秋に向けて活動が本格的になってきます。
それで一体、IABCは何をやっているの?何をしてくれるの?
という質問をよくいただきます。しかし上記のように、わたしたちは知識や情報を得る寄る辺、というよりも、自ら行動し議論するプラットフォームとして捉えています。
この団体の一番のメリットは世界中に広がるプロフェッショナルのネットワークです。
同じ思いや考えを共有している仲間はカンファレンスなどで会ったことがあればなおさらですが、そうでなくとも気軽にメールや問い合わせが来たり投げたりしています。
私自身も震災直後にたくさんのメールをいただきましたし、日本から海外に向けたプロジェクトなど、いったことのない国のコミュニケーション事情などを伺ったり、通訳を探したりしました。
次のメリットは、本質を捉えた変化の先を行く議論です。
カンファレンスだけでなく、オンライン上のコミュニティやソーシャルメディア、出版物などでも消化しきれないほどの会話がなされています。ジャパンチャプターはこちらからどうアプローチしていこうか、と考えていた矢先に震災が起き、待ったなしで議論の渦中に入ることになってしまったぐらいです。
三つ目は、まだまだ日本では認知が低いコミュニケーション・プロフェッショナルという職能の可能性を見い出せることと、その仕事の幅の広さ、国際性などです。
本体のインターナショナルサイトを見ていただければわかりますが、メンバーの顔が見える団体なのです。私自身も独立当初は非常に孤独を感じることが少なくありませんでしたが、海外にも日本にも思いを同じくする多くの仲間がいることで、仕事にも自信が持てるようになりました。
まだまだ他にもたくさんの魅力はありますが、日本国内においてすら、なかなかないユニークな組織です。ご興味をいただければぜひ気軽にご連絡やご質問をいただければ、と思います。