モバイルを活用した労働力と顧客エンゲージメントを得る5つの方法

IABC's contents (Japanese)

2016年8月3日 ドン・クリンコーリ

あなたの組織では従業員や顧客との繋がりにモバイルを効果的に使用していますか?
随分と古い事を言っているように聞こえますよね。モバイルが出回ってから、何年も経っており、既に無くてはならない存在です。従業員や顧客は、組織とのモバイルを介した相互関係を望んでいますし、活用する際には消費者評価も求めています。しかしながら驚くべきことに、組織でモバイルを効果的にエンゲージメントに活用できているのは、ごくわずかです。

Credit: maridav / 123RF Stock Photo

モバイルは既に私たちがターゲットする層の手の中にあり、ほぼ四六時中身につけられています。周知の事実です。しかし、下記のPew Research Center や mobileSQUARED の調査結果によると:
• アメリカでは、90%の大人が携帯電話を持っている。
• アメリカでは、18-49歳の大人の80%がスマートフォンを持っている。(全大人人口の64%)
• 97%ものスマートフォン所持者はテキストメッセージを使っており、電話使用よりも多い。
• テキストメッセージの90%は送られてから最初の3分間で読まれているが、その反面電子メールは最初の3分間での既読率は22%しかない。
コミュニケーションプロフェッショナルやマーケティング担当者として我々は、自分のリスクでモバイルコミュニケーションを無視するか、十分に活用していないかのどちらかです。スマートフォン技術の進歩にも関わらず、我々は時折の緊急事態や危機通知(例えば、雪による学校閉鎖連絡など)のみしかモバイルを活用していない組織に遭遇します。それは遠隔地で働き、時間勤務をしていて常にPCに向かっておらず、モバイルが唯一のリアルタイムコミュニケーションを取れるチャネルである人たちを雇用している組織を含めてです。


モバイルアクセス可能のイントラネットでの問題

多くの組織は、シングルサインオンやソーシャルオプトイン、または他の認証形態を用いてイントラネットへのモバイルアクセスや会社で保護されているウェブサイトやポータルサイトへのアクセスを可能としています。イントラネットや企業ポータルサイトはファイヤーウォールの後ろに機密情報を置いており、安全にモバイルを介して通信できることが出来るコンテンツの範囲を広げています。コミュニケーションプロフェッショナルやマーケティング担当者は従業員と顧客が自分のスマートフォンで独占的にアクセスできるモバイル対応のイントラネットや保護された企業ポータルサイトにリンクしてメールやテキストを送ることができます。時間制やリモートで働いている従業員にとっては、使い勝手を考慮するまでは最適なソリューションのように聞こえます。イントラネットや企業ポータルサイトはデスクトップでの使い勝手とモバイルでの使用感は同じではありません。あまりにも頻繁に、モバイル用のイントラネットやポータルは情報を詰め込んだイビツなデザインとなっており、見当違いの画像や小さすぎるテキストでユーザーに悲鳴をあげさせます。

モバイルベースのアプリやマイクロサイト
スタンフォード、コネチカットで開かれたIABCウェストフェアチャプターでのイベントでモバイルチャネルを最適化する数々の効果的な手法を説いたジョセフ・ロヤによると、モバイルベースのアプリやマイクロサイトは従業員と顧客のためによりよい代替手段となると話しています。Mercer でグローバルポータルとインタラクティブテクノロジーのリーダーだったロヤは、モバイルを通じて従業員と顧客エンゲージメントを確保するための5つのステップを次のように触れました:

1. アクセシビリティを決める
デジタル/オンライン通信は、従業員にもはや組織のイントラネットへのデスクトップアクセスを限定しません。時間勤務従業員とその家族を含むほとんどの従業員は、スマートフォンを介した通信を受信する能力を持っており、他の多くは、自分の携帯電話を介してSMSテキストメッセージを受信できる機能を持っています。組織内の内訳は何ですか?どれくらいあなたの顧客や従業員が携帯電話やスマートフォンへのアクセスがあるかを決定して下さい。

2. ファイヤーウォールの影響を考えてみる
あなたの組織は、組織のイントラネットへのモバイルアクセスを提供していますか?もしそうであれば、あなたのイントラネットは携帯電話の使用のために設計されたものですか?あなたはどのように効果的にこのチャネルを活用していますか?従業員が日常的にそれに従事していますか?時間勤務や遠隔地で働いている従業員はどうですか?イントラネットは、しっかりとファイヤーウォールの背後の所有権、機密情報を保持します。例えば士気をあげ、生産性を高められる健康や、従業員のブランディング、および従業員の価値提案などはファイヤーウォールの背後にあるべきで、それらのどれが必要か否かを決める必要があります。

3. 危機コミュニケーションよりも力を入れる
緊急気象によるリアルタイムモバイルのキャンセル通知は便利ではあるが、その他に何がいつでも、どこでもモバイルアクセスできるでしょうか?外出先にいる従業員に向けて彼らへの関与と生産性を高めることができる直接的メッセージの方法を考えて見て下さい。お客さまに感じて頂きたいブランド体験、例えば見込み客の絞込み認知を図れるコンテンツから購買決定の最終段階へ導くメッセージなど、どのような体験を思い描いていますか?その他にどの様な重要なメッセージやお知らせを従業員はオフィスにいる時や、休憩している時、出張に出ている時や病気や会議中の時などに受け取れるでしょうか?
ロヤはある例を示し、それは会社の健康インセンティブキャンペーンの一環として実施していた健康診断受診にしぶしぶ合意した遠隔の工場労働者の話です。他の多くの従業員のように、彼は受診すべき輝かしいメリットを記したニュースレターにはあまり注意を払っていなかったのですが、自分のスマートフォンに届いたコミュニケーションには着目しました。受診結果により、彼は命を脅かすいくつかの症状に気づいたのですが、どれも治療可能なものでした。医師により複数の関連症状を治療し、命が助かったのです。

4. テキストベースの通信を超越する
より高い従業員や顧客エンゲージメントは、現在のHR/福利厚生ウェブサイト、ベンダーのサイト、及び印刷/電子通信を活用することで、モバイルを介して得ることができます。テキストメッセージは、単独のデジタルパンフレットやインフォグラフィック、ニュースレターやビデオにリンクすることができます。それらはまた、既存のウェブサイトに掲載している特定のコンテンツへアクセスを増やすことができます。

5. モバイルをアプリやマイクロサイトで最適化する
ロヤによると、組織は従業員や顧客が携帯電話やスマートフォン上で通信を受信するための受信同意キャンペーンを設け、長期的にモバイルで関与する計画を立てることができます。これは導入する際には次のような戦略開発を考慮しなければなりません。例えば適切なユーザー、頻度、メッセージ、メディア及びタイミング、SMSプロバイダとSMSアカウント作成の選択の設定。そしてポスターやモニタースライド、ビデオ、プロモーションイベントやオンライン又は対面会議などを活用した初期同意キャンペーンの実行案内など。

これは通常、次のいずれかの方法で最適化することができる最初のアプリやマイクロサイトの作成につながります:
• 非接触型ICカード:このアプリもしくはマイクロサイトは従業員や顧客に簡単なアプリのようなマイクロサイトによって、外出先からデジタルIDカードやウェブサイト、アプリ、電話番号へのディレクトリ情報を便利に与えます。非接触型ICカードは、各サービスが簡単に追加、削除、及び更新を可能にするコンテンツ管理機能を含み、(パスワードのログインがいくつかのアプリやウェブサイトで必要とされる)わずかシングルクリックで使える簡単にカスタマイズされたブランドの一括情報源となります。
• 教育、プロモーション、参照に用いるデジタルコミュニケーション:アプリやマイクロサイトは簡単に更新できて、常に入手できる組織のニュースレター、ガイド、ファクトシート、価格表などを使い勝手のいいインタラクティブなバージョンへのアクセスを提供しています。
• 動画やインフォグラフィックで取り込む:アプリやマイクロサイトはハンドブックや小冊子、パワーポイントをより見やすくし、より強いインパクトでモバイルに最適化した動画やインフォグラフィックによって引き付けることができます。
• アップデートとお知らせ:最後にアプリやマイクロサイトはコミュニケーションプロフェッショナルやマーケティング担当者にとって、タイムリーな通知やリンクが含まれているデジタルパンフレット、記事、動画、アプリ情報を送る便利な機能があります。

この記事はDomCrincoli.com に初期掲載されており、許可を得てこちらに掲示しています。

Dom Crincoli

ドン・クリンコーリは企業コミュニケーションやコンテンツマーケティングのエクスパートであり、チェンジマネージメント、人事、ソーシャルイントラネット、インバウンド/コンテンツマーケティング、PRで数々の成功事例を抱えております。クリンコーリ・コミュニケーションズでは、戦略的な解決法で組織の目標を明確化しています。
出典元:http://cw.iabc.com/2016/08/03/5-ways-win-workforce-customer-engagement-mobile/