PR実務家の4つの役割

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ここまで、4回にわたって 『体系 パブリック・リレーションズ』 に記されているPR実務家の4つの役割をみてきました。たぶん、コミュニケーション・テクニシャンからスタートして、最後は問題解決ファシリテーターになるという、成長のひな形として捉えた方が多いと思います。実際、そのようにも書かれているわけですが、しかしながら筆者は、PRの実務家がこの4つのうちの 「どれかに分類される」 といっているのではなく、各自一人ひとりがこの4つの役割を違った割合で果たしているといっています。ここはポイントかもしれません。また逆のいい方をすれば、状況によってPRの実務家に求められるものが違ってくるので、その状況にあった役割を果たすことができることが重要、ということもできます。

それでも、大きくテクニシャンとマネジャーという2つの支配的役割が発生すると記されています。前者の仕事は二ュースリリースの執筆、コミュニケーションの橋渡し、メディア対応など、PRの伝統的な中核業務で構成されることが多く、選択してその役割を選び取った場合は非常に高い仕事の満足感を得られる、としています。後者のマネジャーには、戦略的思考に対する適性、PR活動を成果または効果という観点から捉える考え方が求められます。仕事の内容をコミュニケーションだけに限定することはありません。いわゆるスペシャリストとゼネラリストという枠組みに近いでしょう。

スコット・M・カトリップ、他 『体系 パブリック・リレーションズ』 2008, ピアソン・エデュケーション

下平博文
IABCジャパン 理事
(花王株式会社)