【開催レポート】Cross-Cultural Communication: 異文化を超えて信頼を築くコミュニケーションとは
2026年7月22日、IABC Asia Pacificが主催するオンラインウェビナー「Cross-Cultural Communication: Building relationships in the Asia-Pacific region」が開催されました。
本セッションでは、日本、タイ、パプアニューギニア/オーストラリアを拠点に活動するコミュニケーション実務家が登壇し、世界でも特に言語・文化の多様性に富むAPAC地域において、相手の文化的背景を理解し、信頼関係を築くための実践的な視点を共有しました。
登壇者
- Natalie Coulson: Kicking Goals Marketing & Communications
オーストラリア出身。カナダ在住を経て、現在はタイ・プーケットを拠点に、Kicking Goals Marketing & Communicationsを運営、現地の女性起業家コミュニティ支援にも取り組む。 - Maryanne Kepui: Wanbel Consulting
パプアニューギニア出身。オーストラリアとパプアニューギニアをつなぐクロスカルチュラル・コミュニケーション、カルチュラル・ケイパビリティ、チェンジマネジメントの分野で活動。 - 上瀧和子: Edelman Japan
日本を拠点に、テクノロジー分野を中心としたコーポレートコミュニケーション(企業広報)、エグゼクティブ・コミュニケーション、メディアリレーションズのアドバイザリーを担う。

Cross-Cultural Communication: Building relationships in the Asia-Pacific region
https://www.youtube.com/watch?v=m5fMrtBMsGs
登壇者からは、英語力だけでは伝わらない「空気を読む」力、沈黙や間接的な表現の受け止め方、オンライン環境での関係構築、AI翻訳ツール活用時の注意点、そしてローカル文脈に根ざしたストーリーテリングの重要性について、各地域での実体験を交えた示唆が語られました。
また、タイではポジティブな文脈から対話を始めることが重視される一方、日本では自分たちを控えめ、あるいは批判的に捉える傾向があること、さらにオーストラリアでは比較的直接的な表現が受け入れられやすいのに対し、パプアニューギニアや日本では相手への配慮や文脈を踏まえた間接的な伝え方が求められることなど、国や地域によってコミュニケーションの前提となる感覚が大きく異なる点も印象的でした。
さらに、日本ではかつて同僚と杯を交わしながら関係性を築く「飲みニケーション」が重要な役割を果たしていた一方で、コロナ禍以降はオンライン会議を通じたビジネスコミュニケーションが広がり、最近では改めて対面でのやり取りの価値が見直されつつあるなど、時代の変化に応じたラーニングとアンラーニングの必要性についても議論が及びました。
IABC Japanでは、今後も国内外のコミュニケーションプロフェッショナルをつなぎ、グローバルな視点とローカルな実践知を共有する機会を提供してまいります。

